こんばんは、読子です。まもなく今年も終わりがやって来ますね。
2023年、いろいろな事がありました。赤ちゃんができてからはてんやわんやで、正直ブログを辞めようかなと思ったこともありました。でもこれが無くなったら、私は本当に趣味と呼べる趣味を失ってしまう…そんな思いで、どうにかこうにか産後も続けてきたこのブログ。来年も大切にしていきたいと思います。細く長くね。
さて2023年の間では、33冊の本に出会いました。遅読ゆえに読めた本自体はあまり多くありませんが、その中でも印象に残っているというかお気に入りというか、そんな本について改めて振り返ってみたいと思います。
◎2023年の3冊◎
- 「BUTTER」柚木麻子さん
- 「あひる」今村夏子さん
- 「傲慢と善良」辻村深月さん
イヤミスが好きで、「イヤミスの女王・真梨幸子さんこそ至高!」と豪語している人間らしからぬ選書に、我ながら驚きました。真梨さんが入っていないだと。でもそれなりにイヤな気持ちになったんだろうなあというラインナップなのは己の好みの垣間見えるところです。
それでは1冊ずつ。
✩「BUTTER」柚木麻子さん✩
とても美味しそうな本でした。つわりになる前に読み始めたものの、あまりの濃厚さにつわりが終わるまで一度読むのを諦めた本です。写真でもなければ映像でもない。なのに文面から香りや温度の立つ感じが伝わる不思議な一冊。
バター醤油のご飯、たらことバターのパスタ、じゃがバター…ありとあらゆるバターの料理が食べたくなって、つわり明けにたくさんバターを食べました(不良妊婦)。体重増えすぎてお医者さんに怒られました…
美味しそうなお話ではありますが、柚木さんらしい不穏さもしっかりと。ルッキズム的な考えとの付き合い方や、自分らしく生きることについても考えさせられるお話でした。
✩「あひる」今村夏子さん✩
機能不全家族!親もおかしければ語りの主人公もおかしい。近所のお子さんたちも、その親も、もれなく皆おかしい。登場人物全員おかしいのに、何一つ違和感にはクローズアップされず、おかしいことは一切無いかのようにストーリーが進んでいきます。
あひるの「のりたま」、みんなのアイドルでした。
✩「傲慢と善良」辻村深月さん✩
辻村深月さんの描く人間模様、とてもリアルでとても苦しくて大好きです。主人公やヒロインの傲慢さ、主人公の女友達の傲慢さ、ヒロインのお母さんの傲慢さ、登場人物のあらゆる姿を通して、読者たる自分の傲慢さが見えてくる…そんな作品でした。
一応「婚約中のヒロインが突然姿を消す」といったミステリ要素はあるのですが、やはり辻村深月さんは心情描写や人間模様の描写に読み応えを感じます。たくさん嫌な気持ちにさせていただきました(嬉々)。
何年か前から薄々感じてはいたのですが、イヤミス好きになってから女性作家さんばかり読むようになりました。やはり女性作家さん視点の“イヤ”の解像度の高さが私にはよく刺さるようですね。
来年はどんな本に出会えるのかな。楽しみです。子どもの離乳食や夜泣きも始まり一層忙しくなりそうですが、来年ものんびりマイペースに本を読んでいけたらと思います。
【ちょっと個人宛て】
✩はむちゃんさん、ニードルさん
今年もたくさんお話ししてくださってありがとうございます🙇♀️お二人とのお話しは私にとってとても刺激になりました!来年もまた、お二人と読書会ができるのを楽しみにしています。
✩ゆきさん
今年出会ったゆきさん。読んだ本数こそ少ないですが、私も辻村深月さんが大好きです!ゆきさんの辻村本レビュー、いつもうんうん頷きながら読んでます!今後ともよろしくお願い致します🙌
本年は大変お世話になりました。皆様の2024年が素敵な一年となりますようお祈り申し上げます。また来年度もどうぞ宜しくお願い致します。