こんばんは、読子です。
今回は先日に続き、ぱやぱやくんさんの本をもう一冊「自己肯定感低めの元幹部自衛官が教える『心が疲れない54ヵ条』弱さを抱きしめて、生きていく。」を読んでいきます。全部書きましたけれど、前半は多分キャッチコピーですね。
普段はあまり自己啓発本を読まないタイプなのですが(社会人としての意識どこ)、先日読んだ「ますらお日記」が面白かったので今回もまた手を伸ばした次第です。
本作は、ますらお日記のように「日常を愉快に描く」を追求した作品ではありません。
ぱやぱやくんさんが、防大での生活や部隊勤務での経験を通して発見した“心を疲弊させないためのワザ”が記されている本ですので、「ますらお日記」とはだいぶ毛色の違う作品だと思います。
前作のようにけらけら笑いながら読む作品ではないと思いますが、これも一つの出会いかなと思い読んでみたいと思います。
わかっていたつもりでしたが、実際に読んでみるとまさか本書がこんなにメンタルヘルスケアとしっかり向き合った一冊だったのかと驚きました(失礼だよ)。「ますらお日記」との温度差に風邪ひきそうです。
そうは言ってもなんだかんだ笑かしてきたりするんでしょ〜なんて思っていましたが、本作はとっても真面目。本当に思い悩んでいる人が読んでも、何これ?とならない内容です。そりゃそうですよね、この手の本で笑かすような話ばかりだったら「茶化されてるんかな?」と思ってしまいますもんね。
一作目の「ますらお日記」には、自衛隊生活が楽しく前向きに描かれていました。
対して本作では、「ますらお日記」で前面に押し出していなかった厳しい上下関係、幹部として求められるものの重圧、それに加えて己の自己肯定感の低さによって生まれる葛藤が描かれていました。
ぱやぱやくんさん自身の経験したエピソードも含め印象に残った内容はたくさんありましたが、その中でも
自信はネコのように自分に擦り寄ってくる時もありますし、外に出かけて帰ってこない時もあります。
という言葉が特に響きました。
私自身“自信”という曖昧な存在に振り回されがちなのですが、「自信はネコチャン!」と思えば、普段的に自信が(居)ない時の方が多いのも頷けるなと…。
つまり背筋の伸びた自信に満ち溢れる人は、インドア派のネコちゃんを飼ってる人ってことなんですね。確かに豪邸で飼われてるようなネコちゃんは、あまりお外を散歩しているイメージは無いですもんね(???)。なるほど、社長クラスのような人は常に心にネコちゃんが居るから堂々たる振る舞いが出来るわけなのですね(?????)。
また
どんなに打ちのめされても、砂を掴んで立ち上がれることにこそ、人生の美しさがあります。
というのもとても共感できましたし、素敵な言葉だなと感じました。
私が近々で勤めていたのは精神科なのでその経験を少しお話しさせていただきますが、入院時にどんなにボロボロの状態でご入院された方も、その殆どが退院時には晴れやかなお顔で帰っていかれるのです。(中にはそうもいかないケースもありますが…)
入院初期には「治らない」「つらい」「何故こんなところに入れられているのか」「治療なんて無駄、帰りたい」という言葉ばかりを口にされます。しかし、退院間近になると患者さんの言葉はどんどん希望に溢れていくのです。その希望を語る時のお顔の何と美しいこと。
入院が必要になる程辛い思いをした方が、自力で立ち上がるその瞬間に立ち会えるのは、とても幸せなことだなと思います。…し、そういう場面を見てきたからこそ、ぱやぱやくんさんのこの言葉は私に強く響いたのではないかと思います。
本当に素敵な言葉ですよね。
他にももっとたくさん(実用的な方向で)なるほどな〜!と思った事があるのですが、その辺りは本書のウリの部分なのでぜひお手にとってご覧いただけたらと思います。
最後に、いま辛い思いをしている方に大きな声で教えてあげたいのですが、
「辛い思いをしたからって強くなるわけじゃ無いですよ!!!」
(…ってぱやぱやくんさんも本書の一番初めから言ってます!)
「あの経験があったから成長できた」と言えるのは、それをどうにか乗り越える事ができたからです。本当に『過ぎ去った後だから』言える事なんですよ。ぱやぱやくんさんも、この考え方については
過去と和解するために言い聞かせている
と表現しています。
耐え切れる自信が無くなるくらい辛い事があったら、逃げる体力がなくなる前に逃げてください。戦略的撤退も大切ですよ!
何だか長話になってしまいましたね。
自分のお仕事の性質もあり、話し始めたらキリが無くなってしまうので今回はここでおしまいです!(読み終わったのは早いのに、更新が遅かった理由も色々考えてだからです)
次はまた島本理生さんの本です〜!(どハマりして島本理生さん頻度がすごい)
それではまた次回!