読子の本棚

読んだ本をここの本棚にしまっておきます。

50冊目:強運の持ち主 瀬尾まいこさん

おはようございます、読子です。

授乳間隔が延びました…!!やったー

少しずつ私の寝る時間が取れてきて、てんやわんやの子育てにも光…(だといいな)

 

 

さて、産後は穏やかで低刺激な本が続きます。切りのいい50冊目は「そして、バトンは渡された」が映画化されたこの方の本。

f:id:hondayomuko:20231008082805j:image

「強運の持ち主」瀬尾まいこさん

 

本棚を眺めている内は「そして、バトンは渡された」を読みたいと思っていたはずなのに、気づけば別の本を手に取っていました。まあ映画作品を見てるから、ちょっと優先度下がっちゃうのはあるよね?(誰に確認してるの)

 

 

目次

  • ニベア
  • ファミリーセンター
  • おしまい予言
  • 強運の持ち主

 

 

あらすじ

脱OLをした元営業職の主人公・吉田幸子は、そのトークスキルを活かし占い師に転身。占い師「ルイーズ吉田」として、悩める人のあらゆる相談に乗ります。

「父の母のどちらを選べば良いか」と訪れる少年、占いが外れても何度となくルイーズの元を訪れる女子高生、物事の“おしまい”が見えるという青年、真面目が過ぎるアシスタントの竹子さん…ルイーズと様々な人との出会いが、温かい気持ちにさせてくれる作品です。

 

 

各話詳細なあらすじと感想

ニベア

小学生という幼さにも拘らず、何故か羽振りのいい男の子が繰り返し来店します。それも「どっちのスーパーがいい?」「学校でどっちの係に立候補すべき?」など、一見たいしたことのない相談に毎回3000円も支払うのです。そして、ルイーズを真に悩ませた少年の相談こそが、あらすじで前述した「お父さんとお母さん、どちらを選べばいい?」というもの。

少年の未来を大きく左右しかねない相談に、インチキ占い師(笑)ながらもルイーズは真摯に向き合います。

 

親の愛情はもちろん、子から親への愛情も感じられるストーリー。

不器用な親子に思わず笑みがこぼれます。

人間は香りと記憶を結びつけるといいますし、誰にでも“懐かしい”と感じる香りはあるものですよね。ニベアの優しい香りに包まれた、親子の温かいお話でした。

 


*ファミリーセンター*

イオンとかジャスコとか、そういった複合型のショッピングセンターにまつわるお話。

今回の対象は女子高生です。「特定の男性と距離を縮めたい」という相談を持ち込んだ女子高生は、ルイーズのインチキ占いがいまひとつ当たらないにも拘らず、何故か「今回もダメでした…次はどうすれば?」と諦めることなく占いに訪れますルイーズは女子高生と男性を取り持つことができるのでしょうか?

 

ディズニーやUSJのようなテーマパークに行く時ほど心踊る訳ではないけれど、やはり複合型商業施設はそれなりにワクワク感がありますし、それ以上にホッとするような安心感がありますよね。行き慣れた場所でさえ、誰かと一緒に行くと無駄に色々なコーナーをうろうろ見て回ってしまう…そんな不思議な吸引力のあるパワースポット(?)のお話です。

 


*おしまい予言*

「俺、物事の“おしまい”が見えるんや」と不思議なことを言う青年は、ある日突然ルイーズの元に現れました。彼は「アシスタントにさせて欲しい」と頼み込みますが、ルイーズは全くその気を見せません。しかし彼はそんなルイーズの態度も意に介さず、翌日からアシスタントとして半ば強引にお店で仕事を始めます。そんな不思議な青年からルイーズが学び得たものとは…?

 

みなさんは物事の“おしまい”を知りたいですか?私は超絶ビビりのチキン野郎なので、できれば物事の結末は教えないで貰えた方がいいなあ、なんて思ってしまったりします(とか言いながら映画とか小説はネタバレ見たりする)

一口に「おしまい」と言ってしまうとマイナスなイメージが湧きがちですが、「おしまい」は「おしまい」でも「悪いことのおしまい」の可能性もありますからね。一概に“おしまい”を悲観することは無いはずなのですが、字面からネガティブな想像をしてしまうのが人間の心理ってもんです。“おしまい”にもポジティブなイメージを持って生きられるようになりたいものですね。

 


*強運の持ち主*

ルイーズの恋人・通彦のお仕事にまつわるお話。

一人で店を構え続けたルイーズの元に、ついに一人のアシスタントが!(※“おしまい”の見える青年ではなく、竹子さんという子持ちの女性です)

新しい仕事仲間と心機一転頑張っていきたいところに、思わぬ出来事が転がり込みます。

それは「恋人である通彦が勤める市役所が、近隣の市区町村のそれと合併する」というお話。合併に伴い、多すぎる役所の職員を削減していくのだといいます。ちょうどその頃、通彦は知人の始めた新規事業に勧誘をされていました。新しい仕事と、役所の仕事で揺れる通彦。ルイーズとしても結婚を視野に入れている通彦には安定を取って欲しいと思っており、通彦と共にああでもない、こうでもない、と頭を悩ませます。

急に不安定さを帯びた二人の生活は、アシスタントの竹子さんへの新人指導を通して、どのような形へと収まるのでしょうか…?

 

恋人の転職な〜〜〜!!!!不安だよなあ…(何者目線?)

それも“結婚”という大きめのライフイベントを控えたタイミングで…。仕事をするのは本人なので、最大限尊重されるべきは本人の希望なのはわかっているのだけれど、「この後どうなるの〜?!!」と心配になるルイーズの気持ちもわかるんですよね。しかも安定の代名詞「公務員」から新規発足の全然別の事業に鞍替えって…心配すぎる!!

ルイーズと通彦、なんだかんだいい感じのカップルなので、丸く収まってくれ〜と願いながら読みました。

でも大丈夫、通彦は姓名判断・占星術・手相どの角度から見ても「強運の持ち主」ですから…!!!

 

 

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

強運の持ち主 (文春文庫) [ 瀬尾 まいこ ]
価格:682円(税込、送料無料) (2023/10/19時点)

インチキ占いでも悩める人を救ったルイーズ。こんなインチキ占いなら悪くないかな。

 

次はボリューム感が爆発

東野圭吾さんの「白夜行」です!