読子の本棚

読んだ本をここの本棚にしまっておきます。

70冊目:ほねがらみ 芦花公園さん《第7回 屋根裏の内緒話》

こんばんは、読子です。

 

第7回

屋根裏の内緒話〜!!!!

 

現在の読書会は、「本好きの秘密基地」のはむちゃんさんがお休み。引き続き「郵便局のおじさんは9時40分ごろやってくる」のニードルさんと二人体制でやっております!でももうすぐはむちゃんさんが帰ってくる予感…🫶

 

 

 

今回の選書はニードルさん!!

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「ほねがらみ」芦花公園さん

 

 

目次

  • はじめに
  • 読 木村沙織
  • 語 佐野道治
  • 見 鈴木舞花
  • 編 医師
  • 障 医師
  • 知 ある達磨の顛末
  • 主要参考文献

 

 

あらすじ

オカルトマニア気質のある主人公「私」は、医師の仕事をしながら怪談の収集をしている。ある日SNSで仲良くなったホラー漫画家「木村沙織」から、唐突にマンガのネームが送られて来た。そのネームをきっかけに、「私」は怪異の渦に飲み込まれていく。

 


感想

今回はどんな本かな〜〜〜

ガッツリホラーやないかーい!!

※でもここ最近怖い話を読むことが増えたので全然読めた。己の成長(?)を実感…

 

こちらの作品も「近畿地方のある場所について(作:背筋さん)」と同じく、カクヨムで投稿されて書籍化された作品のようです。あまり見たことがないのだけれど、カクヨムってこのレベルの作品がゴロゴロしてるの?凄すぎないか…?

 

 

色々怖い描写は出て来ますが、私的には結構序盤から大きな恐怖の波に襲われました。

「き た」

p.54 読 木村沙織

これがかなり怖かった。それまでに、どう考えてもおかしな様子で喋り続ける女性の姿が描写がされていましたが、この「き た」の瞬間で急に「シンッ…」と音の止む感じが最高にゾクっと来ました。

 

それから

見 鈴木舞花編の「ずずず」はさすがにゲシュタルト崩壊しましたね。「ず」ってこんな文字だったっけ?古典的な手法だとは思いましたが、やっぱり気味が悪かったなあ。

 

同じく鈴木舞花編で出てくる式喰いの物部斉清さんですが、このかた「綺麗な顔の青年」と表現されてますじゃない?この斉清さんを羽生結弦くんで脳内再生してたのはきっと私だけじゃないはず。陰陽師的な役割をするイケメンてそりゃ…もう羽生くんで想像しちゃうよねえ。ちなみに青年って書いてなかったら、きっと私は萬斎様で想像してると思う。(※結局陰陽師に引っ張られてる)

 

 

ところで「みぃちゃん」って、「巳ぃちゃん」だったりする…?(急にネタバレめいたことを)

 

 

さて今回の主人公はお医者さん(整形外科医)。

心霊体験的な出来事に対して

統合失調症やレビー小体型認知などの患者は、幽霊などいもしないものが見えるという訴えをすることがよくある

p.59読 木村沙織

と言及しているのですが、これ病院で勤めてると本当によくぶち当たる事象でして…

夜勤中、統合失調症の方に「そこ!!そこからずっとこっちを見てるじゃん…!!!!(迫真!)」みたいな訴えがあると、一緒に震え上がったものです(※こちらビビり看護師。恐怖を顔に出さないように必死でした)

場所が場所というか、病院という性質上、幻覚妄想として扱ってしまうけど、本当にいる可能性も否定できないものねえ(青ざめながら本書パラパラ)。本作の「私」もはじめは統合失調症の陽性症状か何かだと思っていたはずなのに、気づけばもはや怪異の影響であることは否定できない状態になってましたしたからね。

 

 

今まで私が触れて来たホラーって

「怖いのきた!」

→どうにかしなきゃ

→怪異と闘いながらも

→抑え込む為の方法を見つけて

→なんとか解決…するッ!!!

(着信アリとか仄暗い水の底からとかエクソシストとか)

 

そういう感じで最終的に主人公たちがどうにかしてくれる系でしたが、ここ最近読んだホラー(主にニードルさんに勧められたやつね)は逃げきれないしワンチャン取り込もうとしてくるので他人事じゃないんですよね。伝播する系タチ悪いのよ😂!笑

それでも読みたくなっちゃうのはホラー中毒の始まりなんだろうなあ。どうしてくれるんですか、ニードルさん(うれしい悲鳴)

 

 

民俗学ってホラーと相性いいんだなあ。すごく面白かった。そして参考文献のボリュームと内容見てオゥ…ってなりました。やっぱり作家さんて凄いですね。

芦花公園さん作品、好きだなあと思ったので既刊作品をググり一気に読みたい怪談本が増えてしまった読子でした。おしまい!

 

ニードルさん、今回も課題本の選書ありがとうございました!面白かったです…!

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