31冊目：ダチョウは軽車両に該当します 似鳥鶏さん

こんばんは、読子です。

入院生活、退屈です。暇つぶしにBOOKOFFいきてぇなあ…みたいな気持ちでベッドに寝転がってます。

そんな退屈な生活に潤いを。軽快動物園ミステリー

似鳥鶏さんの「ダチョウは軽車両に該当します」

前から読子がちょこちょこ読んでいる、楓ヶ丘動物園シリーズの第二作目です。

シリーズの順番は全く気にせず読んでいますが、特にストーリーには影響はありません。皆様もお好きな動物さんのタイトルから手に取ってくださいませ。ワニ、ダチョウ、モモンガ、アルパカと幅広く揃っておりますよ。

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目次

第一章　公道上のダチョウ

第二章　業務上のペンギン

第三章　捜査線上のオオワシ

第四章　掌の上の鳥たち

あらすじ

主人公・桃本(モモモト、通称桃さん)が勤める楓ヶ丘動物園メンバーは、何故か面倒事に巻き込まれがち。今回はマラソン大会で疾走するダチョウの捕獲から物語は開幕します。

どこからともなく現れたダチョウは楓ヶ丘ではなく別の動物園に引き取られ(※楓ヶ丘にはすでに、人間の女性を見るたびに手当たり次第求婚のダンスをするオスのダチョウ「ボコ」が飼育されています。オスは基本群れに一匹。喧嘩を避けるために他所に引き取られました)、ひとまず一件落着…かと思いきや、このダチョウとの出会いを発端に不審な出来事がスタッフを襲いはじめます。

楓ヶ丘のスタッフたちが狙われるのはなぜ？そもそもあのダチョウは一体どこから…？今回も主人公桃くんと、ふれあいコーナーのアイドル七森さん、爬虫類担当の変人服部くん、猛禽類担当兼獣医のクールビューティ鴇先生といつもの濃い面々が大活躍します。

感想

カップルの彼女に景気良く求婚するダチョウのボコは今回も可愛いし、服部くんの飼い犬は相変わらず桃くんに肩車されながら襟足に股間を打ちつけています。ゆるい。動物描写はどこまでもゆるすぎる…

でも今回もしっかり人が死ぬタイプのミステリーです。ダチョウが駆け抜けたマラソン大会の裏側では、世間で陰謀論として囁かれそうなトンデモ事件が起きていました。それはもう普通に恐ろしすぎることが…。

本書に限らずこのシリーズに共通する特徴なのですが、緩急の「緩」のほうがとにかく緩いのです。

おかげさまでうっかり『ほのぼのミステリー』みたいなのを想定して読んでしまいますが、実際はガッツリ密室トリックで進行したりするので、読み味的にミステリ満足度も高いのです。

証拠集めというか、情報の根拠も動物園スタッフらしい着眼点なので、そのあたりは動物園ミステリーならではだなと感じます。

それ、コ🎀ンくんでも見逃してしまうで普通。

ここ数年動物園とは縁遠かったですが、久しぶりに行きたいと思ってしまいました。ダチョウなんてどちらかといえばスルーしてしまう部類の動物だったのに(ダチョウごめん)、桃くんが羽毛にフカァ…したがってるシーンを読んだら俄然興味が湧いてきまし。見たい。見たいし羽毛フカフカしたい…！

※ちなみにいま読子が一番ご執心な動物はキーウィです🥝

「よく激しい生存競争の中を生き残って来れたな」と一周回って感心してしまうようなどんくささと、鳥類として正直どうかと思う…と呆れ果ててしまうようなビジュが愛くるしくて堪りません(好きです)(褒めてます)。Twitterとかで調べると出てくるんですけど、キーウィが餌をもらってハチャメチャにはしゃぐ動画があって、あれ本当に無限に見てられます。キーウィ無邪気じゃん…

自分で見に行っただけでは捉えきれない動物園がここにはあります。動物さんがお好きな方はぜひ！

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次からは積読消化…！